国松俊英
国松 俊英/1940年-/児童文学作家
1940年11月12日生まれ、滋賀県野洲郡守山町(現・滋賀県守山市)出身。
同志社大学商学部卒業後上京し、児童文学同人誌「ピノキオ」に参加、童話を書き始める。その後、砂田弘に師事する。1975年『ホタルの町通信』でデビュー。1978年に発表した第2作『おかしな金曜日』は、海辺の団地で親に置き去りにされた兄弟の生きる姿を描いて読者に衝撃を与えた。「児童虐待」の置き去りを書いたこの作品は時代を先取りしていた。1981年から25年間、古田足日児童文学塾で学び、塾頭を務める。1990年頃から、野鳥や自然、人物を題材にしたノンフィクションに力を入れている。『いまよみがえる縄文の都』(1997年)など3作品が産経出版文化賞に選ばれる。2012年に『トキよ未来へはばたけ』で第7回福田清人賞、2019年に『ノンフィクション児童文学の力』で第2回児童文芸ノンフィクション文学特別賞を受賞。
主な作品
- 『おかしな金曜日』(1978、偕成社)
- 『いまよみがえる縄文の都』(1996、佼成出版社)
- 『宮沢賢治 鳥の世界』(一般書)(1996、小学館)
- 『トキよ未来へはばたけ』(2011、くもん出版)
- 『はしれさんてつ、きぼうをのせて』(2014、WAVE出版)
資料写真
「星野道夫物語 アラスカの呼び声」原稿※2009年に展示のため冒頭部分を書いていただいたもの
居住期間
1989年から在住。
町田との関わり
- 町田が登場する作品
『日本一のいじわるじいさん』(1995、ポプラ社)
作品の舞台は明記されていないが、「東京の西、M市のさくら台小学校」とあり、M市は町田市がモデルになっている。作中に「M市には、ひとり暮らしをしている65歳以上のお年寄りは約3000人いる」とあるが、これは当時、町田市役所に行って聞いた人数だという。また、子どもが図書館に資料を探しに行く場面で描かれているのは町田市立中央図書館であり、彼らは町田駅から小田急線に乗って、小田原駅を何度か訪れている。
この時代に書かれた他の作品(『親友証明カードあげます』(1993、ポプラ社)や『6時間だけのパパとママ』(1997年、PHP研究所)など)も、子どもたちが暮らしている町はすべて町田市で、小学校は町田市の小学校の風景を借りて書かれている。
当館との関わり
第1期町田市民文学館運営協議会委員を務めていただいた。
- 展覧会
- まちだ作家博覧会展
会期:2009年4月25日から7月5日 - 宮沢賢治 イーハトーヴの鳥たち展【監修】
会期:2015年7月18日から9月23日 - 講座、講演会
- 「コロボックル物語の世界―佐藤さとる」展関連講座「童話教室を開きます」(2008年)
- 文学講座「国松俊英先生の童話創作講座 童話を書いてみよう!」(2013年度、全4回)
- 「宮沢賢治 イーハトーヴの鳥たち」展関連講演会「イーハトーヴの鳥を読む」(2015年)
- 刊行物
- 町田ゆかりの児童文学作家紹介 国松俊英(2021年12ページ、無料配布)
町田ゆかりの児童文学作家紹介 国松俊英(PDF・1,649KB)
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