小林清之介
小林 清之介/1920年-2013年/動物文学者・翻訳者・俳人
1920年11月12日生まれ、東京都新宿区出身。
本名・小林清之助。東京YMCA英語学校を卒業後、中央公論社、河出書房編集部勤務などを経て、著述業に専念。動物学者・高島春雄、昆虫学者・石井悌の指導で動物の飼育観察に打ち込む一方、角川源義、石川桂郎に俳句を学んだ。庭に設置した雀の餌台にちなみ “雀々亭”主人と名乗った。俳誌「河」・「風土」同人。1974年に『野鳥の四季』で第23回小学館文学賞を受賞。1988年に第30回日本児童文芸家協会児童文化功労賞を受賞。「動物文学の基礎は、動物に対する理解と愛でなければならない」とし、大人向けの随筆や動物俳句のほかに、子ども向けの『ファーブル昆虫記』と『シートン動物記』をはじめとする絵本や創作児童文学など、幅広い活動を展開した。2013年12月22日、肺がんにより93年の生涯を閉じた。
主な作品
- 『オオカミ王ロボ』(訳書、原作者:アーネスト・T・シートン)(1968、旺文社)
- 『動物歳時記』(1970、角川書店)
- 『野鳥の四季』(1973、小峰書店)
- 『こども版日本こん虫記2 チョウとガのなかま』(1977、あすなろ書房)
- 『新版ファーブルこんちゅう記1 タマコロガシものがたり』(訳書、原作者:アンリ・ファーブル)(2006、小峰書店)
資料写真
「雀」原稿
短冊「方丈に」
居住期間
1959年から亡くなるまで、約60年間金森に居住した。
町田との関わり
1981年「朝日 旅の百科 東京の旅(4)多摩」掲載のエッセイで町田について述べている。
境川にはキセキレイ、セグロキセキレイのいずれかがいて、いつも子細ありげに尾羽を上下させている。冬はハクセキレイもいる。ムクドリの群れが川べりからいっせいに飛び立つこともあり、冬から春先にかけては、胸の赤いジョウビタキが、川のフェンスに止まって「カッカッカッ」と火打ち石を叩くような声を出す。晩夏には川幅いっぱいにツバメが飛び交う。そうだ、書き落とした。春にはカワラヒワの群れも見られる。これはわが家の餌台で麻の実やキビを、この十年くらい与えつづけた結果、次第に殖えたものである。
――――――――「私の散歩道」より
当館との関わり
- 展覧会
- まちだ作家博覧会展
会期:2009年4月25日から7月5日 - いきmonoがたり ―「ファーブル昆虫記」&「シートン動物記」の世界―展
会期:2012年7月21日から9月23日
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