藪田義雄
藪田 義雄/1902年-1984年/詩人
1902年4月13日生まれ、神奈川県小田原町(現・小田原市本町)出身。
幼少の頃から文学に熱中し、16歳の時に小田原市内の伝肇寺に仮寓していた北原白秋と出会い入門。秘書などをしながらその影響を受けた。白秋主宰「近代風景」などに詩を発表。1938年に第1詩集『白沙の驛』を上梓。詩のほかに、白秋に関する最初の本格的な伝記『評伝北原白秋』を執筆した。また、各地のわらべ唄を紹介してきた白秋が亡くなる前年に、『日本伝承童謡集成』の責任者に藪田を指名した。全6巻の『日本伝承童謡集成』を発表したほか白秋の没後も研究を続け、1961年『わらべ唄考』を発表した。交声曲、合唱曲、歌劇など多くの作品ものこした。1976年、『日本伝承童謡集成』(全6巻)編纂者代表として日本童謡賞特別賞を受賞した。1984年2月18日、心不全のため81年の生涯を閉じた。
主な作品
- 『白沙の驛』(1938、アルス)
- 『わらべ唄考』(1961、カワイ楽譜)
- 『わらべ唄風土記』(1967、世界文庫)
- 『評伝北原白秋』(1973、玉川大学出版部)
- 『藪田義雄全詩集』(1978、藪田義雄全詩集刊行会)
資料写真
「十年」原稿
居住期間
1969年に世田谷区祖師谷から転入し、1984年まで山崎町に居住した。
町田との関わり
八幡が主宰する俳句雑誌「青芝」に寄稿している。
成瀬台小学校、成瀬中央小学校、忠生第七小学校の校歌をそれぞれ作詞した。
「広報まちだ」1974年1月1日号にエッセイを寄稿している。
町田は活気の満ち溢れた若い街だ。郷里の小田原にも近い。祖師谷にくらべると都心からだいぶはずれるが、新宿まで急行だと三十五分で行ける。勤めをもつ身ではないし、まずこのあたりだなと思った。
縁というのはまことに不思議だが、女房がてまめに申込んでおいた公団住宅がずばりと当って、その年の五月(昭和四十四年)私は念願どおり町田に引越すことができた。しかも団地ではいちばん奥まった高台で、閑静で申分なかった。晴れた日は西方につらなる丹沢連峰が視野を楽しませてくれた。
――――――――「白秋追想」より
当館との関わり
- 展覧会
- 開館記念展 ことばの森の住人たち―町田ゆかりの文学者
会期:2006年10月27日から2007年3月4日
- ことばの森の住人たち―町田ゆかりの文学者展
会期:2010年1月31日から3月28日
- 童謡誕生100年 童謡とわらべ唄 -北原白秋から藪田義雄へ展
会期:2018年4月21日から6月17日
- 刊行物
- 2006年度展覧会図録『ことばの森の住人たち―町田ゆかりの文学者』
(2006年96ページ、有料販売)
- 2018年度展関連リーフレット『童謡誕生100年 童謡とわらべ唄 -北原白秋から藪田義雄へ』
(2018年28ページ、会期中無料配布)
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