松田幸雄
松田 幸雄/1927年-2013年/詩人・翻訳家
1927年3月25日生まれ、千葉県印旛郡安食町(現・栄町)北辺田出身。
1944年、陸軍航空士官学校へ入学。翌年、飛行機の操縦訓練のため満州に渡ったが、8月に敗戦を受けて帰国した。1946年に慶應義塾大学経済学部に入学。大学在学中から「荒地」の詩人たちと親交を深め、短歌結社「アララギ」に入会、詩誌「葦」(のち「地球」)、「近代詩」(のち「造形」)などの同人となった。
大学卒業後は商社に勤め、オーストラリア、ニューヨーク、南アフリカ共和国への海外転勤を重ねるかたわら、詩作と日本現代詩の評論、英米詩の翻訳・研究に取り組んだ。特にアメリカ滞在中には、W・D・スノッドグラスら現地の詩人と交流し、詩人ゆかりの地を訪ねるなど、現地での調査研究を欠かさなかった。
1967年に第一詩集『詩集 1947-1965』で第6回室生犀星詩人賞を受賞。H氏賞、地球賞の選考委員を務めた。翻訳の分野では、1961年に英米現代詩研究会「三日会」を発足し、機関誌「青」を創刊。2002年にD・H・ロレンス『鳥と獣と花』訳で第2回日本詩人クラブ詩界賞を受賞。詩のほかに、青土社の神話・民話シリーズの翻訳なども手掛け、意欲的な創作活動を続けた。
2013年4月29日、腎臓がんで86年の生涯を閉じた。
主な作品
- 『ディラン・トマス研究』(鍵谷幸信共編)(1972、思潮社)
- 『ケルト神話』(訳書、原作者:P・マッカーナ)(1991、青土社)
- 『詩集 夕映えを讃えよ』(1997、砂子屋書房)
- 『鳥と獣と花』(訳書、原作者:D・H・ロレンス)(2001、彩流社)
- 『松田幸雄全詩集』(2013、砂子屋書房)
資料写真
「青」第1号
書「祝春歌」
原稿「トマスにおける象徴の発展」
居住期間
1971年から亡くなるまで、海外居住期間を除き約40年間鶴川に居住した。
当館との関わり
展覧会
没後10年 詩人・松田幸雄展(1階文学サロンミニ展示)
会期:2023年4月4日から7月2日
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