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百日咳

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更新日:2025年4月17日

百日咳ひゃくにちせき」って、どんな病気?

百日咳は、百日咳菌の感染によって、特有のけいれん性の激しい咳発作(痙咳発作けいがいほっさ)を特徴とする急性の気道感染症です。
百日咳は世界的にみられる疾患で、いずれの年齢でもかかりますが、小児が中心となっています。母親からの免疫が十分でなく、乳児期早期から罹患する可能性があり、乳児(特に新生児や乳児期早期)では重症になり、肺炎、脳症を合併し、まれに死に至ることもあります。

症状について

経過は3期に分けられ、全経過で約2~3か月で回復するとされています。

1.カタル期(約2週間持続):7~10日程度の潜伏期間を経て、風邪症状がみられ、徐々に咳が強くなっていきます。
2.痙咳けいがい期(カタル期の後に約2~3週間持続):次第に特徴ある発作性けいれん性の咳(痙咳)となります。夜間の発作が多いですが、年齢が小さいほど症状は多様で、乳児期早期では特徴的な咳がなく、単に息を止めているような無呼吸発作からチアノーゼ(顔色や唇の色や爪の色が紫色に見えること)、けいれん、呼吸停止と進展することがあります。合併症としては肺炎や脳症などもあり特に乳児では注意が必要です。
3.回復期:激しい発作は次第に減衰し、2~3週間で認められなくなります。成人の百日咳では咳が長期にわたって持続しますが、典型的な発作性の咳を示すことはなく、やがて回復に向かいます。全経過で約2~3か月で回復します。

生後6か月以上は、抗菌薬による治療が検討されます。また、咳が激しい場合には咳止め等の対症療法が行われることがあります。

感染経路について

鼻咽頭や気道からの分泌物による飛沫感染や、感染者と接触したりすることによる感染(接触感染)とされています。

予防について

有効な予防法は予防接種です。予防接種法に基づく定期予防接種が行われています。予防接種による免疫効果の持続は5~10年程度です。
軽症でも菌の排出はあるため、予防接種をしていない新生児・乳児がいる場合は、感染に対する注意が必要です。

・対象者は生後2か月以上7歳6か月未満。接種回数は合計4回(初回3回、追加)。

百日咳の患者が増加しています

都内の2023年の報告数は116件でしたが、2024年は400件と3倍以上に増加しています。年代別では15歳までの報告が6割以上ですが、成人でも報告されています。2025年11週時点ですでに267件と増加傾向が続いています。
町田市においても、2023年は1件でしたが、2024年は9件、2025年は15週時点で32件と、2025年以降急増しています。

東京都作成の、百日咳の流行に注意を呼び掛けるちらしです。

東京都における百日咳の流行状況を確認できます。