インフルエンザ(季節性インフルエンザ)
インフルエンザにご注意ください
インフルエンザは、インフルエンザウイルス(influenza virus)による急性の呼吸器感染症です。
インフルエンザは、いわゆる「かぜ(風邪)」とは異なり、かぜと比べて全身症状が強いことが特徴です。かぜは様々なウイルスによって起こりますが、普通のかぜの多くは、のどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳等の症状が中心で、全身症状はあまり見られません。発熱も、インフルエンザほど高くなく、重症化することはあまりありません。一方、インフルエンザは、感染すると、発熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛などが出現し、鼻水、咳などの呼吸器症状がこれに続きます。子どもや高齢者、免疫力の低下している人などでは、重症化するリスクが高まるとされています。
例年のインフルエンザの流行状況は、11月末から12月にかけて流行が開始し、流行のピークは1月末から2月上旬が多い傾向があります。
インフルエンザは、感染症発生動向調査における五類感染症の定点把握疾患であり、定点医療機関から毎週、インフルエンザと診断した患者数が報告されています。ここ数年のインフルエンザの報告数について、2020/2021シーズン、2021/2022シーズン、ともに、2019/2020シーズン以前に比べ、報告数が大きく減少し、インフルエンザの流行はありませんでした。これは、新型コロナウイルス感染症対策として普及した手指衛生やマスクの着用、3密の回避、国際的な人の移動の制限等の感染対策が、インフルエンザの感染予防についても効果的であったためと考えられています。
一方、厚生労働省からの2022年9月16日付け事務連絡において、今シーズン(2022/2023シーズン)は、南半球のオーストラリアで例年よりも早くインフルエンザの流行が確認されたことを踏まえ、国内でのインフルエンザの流行の可能性に加えて、新型コロナウイルス感染症との同時流行の可能性が懸念されているところです。
インフルエンザの流行が広がり、都内では「流行注意報基準」を超えました
2023年第4週(2023年1月23日から1月29日までの期間)の時点で、都内のインフルエンザの流行状況が「注意報基準」を超えました。また、同時期における全国の定点あたりの患者数も10.0人を超えました。
2022年から2023年にかけてのシーズンは、新型コロナウイルス感染症の本格的な流行が始まった2020年度以降では初めて、インフルエンザの流行が始まったこととなります。インフルエンザの流行が広がっていますので、引き続き、発生動向に注意するとともに、感染予防のための対策を適切に実施することが重要です。
(注記)都内におけるインフルエンザの「注意報」および「警報」の基準について
- 注意報基準:都内の定点医療機関からの報告において、定点当たり患者報告数が10人/週を超えた場合
- 警報基準:都内の定点医療機関からの報告において、定点当たり患者報告数が30人/週を超えた場合
いずれの場合も、注意報または警報基準に到達した都内の各保健所の管内人口の合計が、都内の人口全体の30%を超えた場合には、広域的に流行が発生および継続しているとして、東京都が注意報または警報を発することとなっています。
(注記)「定点あたりの患者数」について
「定点あたりの患者数」は、各定点医療機関からの対象疾患の患者報告数の合計を、定点医療機関の数で割った値となります。定点あたりの患者数は、当該地域における感染症の流行状況や発生動向を把握するための指標となります。
都内及び当保健所管内(町田市内)におけるインフルエンザの流行状況
東京都感染症情報センター インフルエンザの流行状況(外部サイト)
都内におけるインフルエンザの流行状況の最新情報は、こちらをご参照ください。
当保健所管内におけるインフルエンザの流行状況の最新情報は、こちらをご参照ください。
症状について
インフルエンザウイルスに感染すると、約1日から3日の潜伏期間の後に、急な発熱(38度以上)、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛などが現れ、鼻水、咳などの呼吸器症状がこれに続きます。通常の感冒(いわゆる「かぜ」)に比べ、全身症状が強く出やすいことが特徴です。通常は、1週間前後の経過で軽快します。ただし、重症化することもあり、基礎疾患がある人、乳幼児、高齢者などは、重症化するリスクが高いと言われています。
感染経路について
インフルエンザの主な感染経路は、「飛沫感染」と「接触感染」です。ウイルスを含むしぶき(飛沫)が患者のくしゃみや咳で空気中に放出され、それを吸い込むことで感染します。また、ウイルスを含む飛沫の付着物に触れた手指を介して感染します。
感染予防について
- 手洗いを心がけましょう。手洗いの際は、正しい手順で行うようにしましょう。
- 咳やくしゃみをする際は、咳エチケット(口と鼻をティッシュペーパーで覆う、など)を心がけましょう。
- 室内では、適度な湿度を保てるようにしましょう。
- 外出時は、マスクを着用しましょう。
- 人混みを避けるようにしましょう。
- 日頃から、十分な休養をとれるように努めましょう。体調不良時は、無理をせず、早めに医療機関を受診しましょう。
手洗いの正しい手順については、こちらをご参照ください。
咳エチケット・マスクの正しい着用方法については、こちらをご参照ください。
予防接種について
インフルエンザの予防接種は、インフルエンザの発病を予防することや、発病した場合でも重症化を予防する効果があるとされています。
そのため、インフルエンザの予防接種を受けた場合でも、感染を完全に阻止するわけではありません。予防接種を受けた場合でも、感染を予防するための対策を継続することは重要です。
高齢者インフルエンザ予防接種の実施については、こちらをご参照ください。
施設内や医療機関の院内でインフルエンザが流行した場合の対応について
医療機関の院内において感染症が流行したときの保健所への報告について
施設内や医療機関の院内でインフルエンザが流行した場合は、保健所への報告をお願いしています。
報告基準や手順等は、こちらをご参照ください。
このページの担当課へのお問い合わせ
保健所 保健予防課
電話:042-724-4239
ファックス:050-3161-8634