デング熱
デング熱って、どんな病気?
発熱と全身の発疹を特徴とし、蚊(ヤブ蚊属)によって媒介される感染症です。アフリカを起源としていますが、近年では、アジア、中南米を中心に流行しています。我が国においては2014年に国内感染例が報告されました。媒介蚊はヒトスジシマカで、ヒトスジシマカは5月中旬から10月下旬に活動し、本州から四国、九州、沖縄、小笠原諸島まで広く分布しています。
症状について
3日間から7日間(最大2日間から14日間)の潜伏期間を経て発熱・皮疹などの症状が出現します。通常は1週間前後の経過で回復しますが、一部は重症化してデング出血熱やデングショック症候群を発症することがあり、早期に適切な治療が行われないと死に至ることがあります。
重症化のリスク因子として、妊婦、乳幼児、高齢者、糖尿病、腎不全などが指摘されています。
感染経路について
媒介となる蚊(ヒトスジシマカ)が、デングウイルスを保有している人間や動物の血液を吸血することでウイルスを保有し、この蚊が人間(非感染者)を吸血する際にウイルスをうつします。
予防について
利用可能なワクチンはありません。
流行地域・時期に、蚊に刺されないような予防対策をとることが重要で、皮膚が露出しないように、長袖シャツ、長ズボンを着用し、裸足のままでサンダルを履かないようにすることも必要です。薄手の繊維の場合には服の上から吸血されることもあること、足首、首筋、手の甲などの小さな露出面でも吸血されることがあることにも留意しましょう。忌避剤(虫よけスプレー等)の利用も効果的です。
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