HIV/エイズ
HIV/エイズって、どんな病気?
HIVとは
HIVとはhuman immunodeficiency virusというウイルスの頭文字をとった略称です。ヒト免疫不全ウイルスと訳されます。HIVは、Tリンパ球やマクロファージ等、人の体を病原体などから守る免疫細胞に感染をします。感染をすると、時間をかけて少しづつ増殖をして数を増やしていきます。
エイズ(AIDS)とは
エイズ(AIDS)とは、acquired immunodeficiency syndromeの略称です。後天性免疫不全症候群と訳されます。HIVが人の免疫細胞に感染をして数を増やしていくと、免疫細胞は壊されてしまって数が減っていきます。そうすると普段であれば免疫作用によって感染しない病原体にも感染してしまい、体調を崩してしまうようになります。この状態がエイズと呼ばれます。エイズ発症の指標となる感染症などは23種類あります。
HIVに感染してからエイズになるまで、およそ数年から10年ほどかかります。
感染経路について
HIVは、血液や精液、膣分泌液などに多く含まれています。しかし感染力は弱いため、性的接触以外の一般的な社会生活の中で感染することはありません。
主な感染経路は、性的接触による感染、血液を介しての感染、母親から赤ちゃんへ母子感染の3つです。
治療について
HIV感染症/エイズの医療は進歩しています。規則的に薬剤を服薬することで体内のウイルス量を抑え、免疫力を回復させることができます。現在では、副作用が以前と比べて軽くなり、一日一錠の服薬で済む薬剤も開発されています。まだ体内からHIVを完全に取り除く方法はありませんが、HIVの感染を早期に知って適切な治療を継続することで、エイズの発症を抑え、感染する前とほぼ同じような生活を送ることができるようになりました。
U=Uを知っていますか?
U=Uとは、Undetectable(検出限界値未満)=Untransmittable(感染しない)というエイズに関する差別や偏見をなくすためのメッセージです。
治療を継続することで、血液中のHIVの量が6か月以上の間、検出限界値未満に抑えられているHIV陽性者からは、性行為によってほかの人にHIVが感染することはないことが科学的に実証されています。
HIV/エイズの新規報告数の年次推移について
図はエイズ動向員会の令和6(2024)年四半期報告を基に当保健所で作成
2022年の国内の新規報告数は前年より減少していましたが2023年は増加に転じています。新型コロナウイルス感染症の流行下では全国的に検査数が減少していましたが、徐々に流行以前の状況に戻りつつあることが影響している可能性があります。
HIV感染者の新規報告は20歳代から40歳代に多く、エイズ患者の新規報告は30歳代から50歳代に多いです。
検査について
HIVに感染してすぐはインフルエンザのような症状が出ることがありますが、その後は数年~10年ほどは症状がなく経過します。感染をしているかどうかは検査をしないと分かりません。保健所等では、無料・匿名で検査を受けることができます。
医療機関での検査をご希望の場合は、医療機関ごとに費用や受診方法が異なりますので、それぞれの医療機関へご確認ください。
町田市保健所でのHIV/エイズ・性感染症の検査・相談については、こちらをご参照ください。
HIV/エイズの普及啓発活動について
レッドリボンとは
レッドリボン
「レッドリボン」は、「エイズに関して偏見をもっていない、エイズと共に生きる人々を差別しない」というメッセージが込められています。1990年ごろ、アメリカにおいてエイズで死亡する人々が増えてきた時代に、その人々に対する追悼の気持ちと、エイズに苦しむ人々への理解と支援の意思を示すため、「赤いリボン」をシンボルとした運動が始まったことが起源とされています。
6月1日から7日までは「HIV検査普及週間」、6月の1か月間は「東京都HIV検査・相談月間」です
6月1日から7日までは厚生労働省・公益財団法人エイズ予防財団が主唱する「HIV検査普及週間」です。
また、6月の1か月間は「東京都HIV検査・相談月間」となっています。
HIV感染症は早期発見・早期治療が大切であるため、HIV検査が浸透・普及していくことを目的としています。
エイズ予防財団 令和6年度「HIV検査普及週間」特設ページ(外部サイト)
12月1日は「世界エイズデー」です
世界エイズデー(World AIDS Day)は、1988年にWHO(世界保健機関)がエイズに関する啓発活動等の実施を提唱したことを起源としています。この際、WHOは、世界エイズデーを12月1日と定めました。1996年からは、WHOに代わって、UNAIDS(国連合同エイズ計画)がこの活動を継承しています。
日本でも、その趣旨に賛同し、エイズに関する正しい知識等についての啓発活動を推進し、エイズのまん延防止及び患者・感染者に対する差別・偏見の解消等を図ることを目的として、12月1日およびその前後の時期に、世界エイズデーに関連した普及啓発活動が各地域で行われています。
11月16日から12月15日までは「東京都エイズ予防月間」です
東京都は世界エイズデーと定めた12月1日を中心とする1か月間を「東京都エイズ予防月間」と定め、広く都民に対して啓発キャンペーンをしています。
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kansen/aids/yobo_gekkan/whats_yobo_gekkan.html(外部サイト)
町田市での普及啓発活動について
町田市では毎月1回の匿名検査に加え、HIV/エイズに対する理解と支援のシンボルである「レッドリボン」にちなみ、普及啓発活動を行っています。
6月と12月には、保健所職員が赤いストラップを着用したり、市庁舎をレッドにライトアップ、デジタルサイネージ、市立図書館での特集コーナーの設置などを行っています。
2024年12月の普及啓発
市庁舎をレッドにライトアップ
日程 2024年12月4日・11日
時間 午後6時30分から9時まで
場所 町田市庁舎(町田市森野2-2-22)
市立中央図書館に特集コーナーを設置
日程 2024年12月13日(金曜日)から2025年1月8日(水曜日)まで
内容 中央図書館に世界エイズデーにちなんだ特集コーナーを設置します。どんな本があるか、ぜひ見に来てください。
場所 町田市立中央図書館(町田市原町田3-2-9)
市庁舎のライトアップの様子
2023年度のデジタルサイネージでの広告
2023年度の図書館の特集コーナー
出典
「政府広報オンライン ストップエイズ!まずは早めにHIV検査を」から一部転載しています。
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保健所 保健予防課
電話:042-722-0626
ファックス:050-3161-8634