RSウイルス感染症
RSウイルス感染症について
RSウイルス感染症は、RSウイルス(respiratory syncytial virus:RSV)を原因とする病気です。RSウイルス感染症は、多くの場合は軽症で治まりますが、感染力が強いため、2歳までにはほぼすべての乳幼児が一度は感染すると言われています。1歳未満の乳児や、低体重で出生した児、先天性心疾患や慢性肺疾患を持つ児などは、RSウイルス感染症にかかると重症化する恐れがあるため、早めの受診や感染予防が大切です。
RSウイルス感染症の流行時期について、例年は、秋から冬にかけて流行する傾向がありましたが、ここ数年は、夏ごろから感染者数が増加する傾向にあります。
RSウイルス感染症は、感染症発生動向調査における小児科定点把握の五類感染症であり、小児科定点医療機関から毎週、RSウイルス感染症と診断した患者数が報告されています。ここ数年の報告数について、2020年は報告数が例年よりも減少しましたが、2021年は報告数が例年よりも早く急激に増加し、過去最高の報告数を更新した週がありました。
都内及び当保健所管内(町田市内)におけるRSウイルス感染症の流行状況
東京都感染症情報センター RSウイルス感染症の流行状況(外部サイト)
都内におけるRSウイルス感染症の流行状況の最新情報は、こちらをご参照ください。
当保健所管内におけるRSウイルス感染症の流行状況の最新情報は、こちらをご参照ください。
症状について
RSウイルス感染症の主な症状は、鼻水、のどの痛み、頭痛、倦怠感(元気がない、等)など、かぜに似たものがあります。感染力が強いため、2歳までにほぼすべての乳幼児が一度は感染すると言われています。RSウイルス感染症は、感染しても十分な免疫がつきにくいため、再度感染することもあります。
RSウイルス感染症に対して特異的な治療法は存在せず、症状に応じた治療(対処療法)が中心となります。
感染経路について
RSウイルス感染症の主な感染経路は、飛沫感染、接触感染です。ウイルスを含むしぶき(飛沫)が患者のくしゃみや咳で空気中に放出され、それを吸い込む、あるいは手指を介して接触することにより感染します。
潜伏期間は2から7日(通常は4から5日)とされています。
症状が消失しても、ウイルスが排出される期間(発症から1週間程度)は、咳などにより感染を広げる可能性があります。
感染予防について
- 手洗いを心がけましょう。手洗いの際は、正しい手順で行うようにしましょう。
- 咳やくしゃみをする際は、咳エチケット(口と鼻をティッシュペーパーで覆う、など)を心がけましょう。
- 保育所等に通園している乳幼児の場合、保護者の方は、お子さんに咳などの症状があるなど、お子さんの体調によっては、登園を見合わせることも検討してください。
手洗いの正しい手順については、こちらをご参照ください。
咳エチケットについては、こちらをご参照ください。
予防接種について
現在のところ、RSウイルス感染症に対する予防接種はありません。
在胎期間が短く出生したお子さんなど、一部のお子さんに対しては、保険適用により、RSウイルス感染症による呼吸器症状の重症化を予防する薬(パリビズマブ(シナジス))を投与することがあります。RSウイルス感染症の流行時期に月1回、筋肉注射により投与を継続するものです。薬が適応となるかどうかは、そのお子さんの出生時期や疾患等により異なりますので、詳細は、かかりつけの医師にご確認ください。
施設内や医療機関の院内でRSウイルス感染症が流行した場合の対応について
医療機関の院内において感染症が流行したときの保健所への報告について
施設内や医療機関の院内でRSウイルス感染症が流行した場合は、保健所への報告をお願いしています。報告基準や手順等は、こちらをご参照ください。
このページの担当課へのお問い合わせ
保健所 保健予防課
電話:042-724-4239
ファックス:050-3161-8634