「生きもの発見レポート」調査対象の野草を解説します

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更新日:2023年5月1日

町田生きもの情報

調査対象の野草(花壇や植物園などの栽培下にあるものは対象外)

2023年度から対象種を増やして調査を行います。
タンポポ類、ニリンソウ、スミレ類、キンラン類、ジュウニヒトエ、タツナミソウ、ノアザミ、イチヤクソウ、ホタルブクロ、ヤマユリ、ナンバンギセル、オトギリソウ、キツネノカミソリ、ツルボ、ゲンノショウコ、ノギク類、ワレモコウ、ツリガネニンジン、ヤクシソウ、ヤマホトトギス、リンドウ類、カラスウリ、フユノハナワラビ、ヤドリギ、タマノカンアオイ

キンラン類(ラン科) 花期4月から5月

4月から5月、雑木林の内外に黄色花のキンランやその仲間のササバギンラン、ギンラン、クゲヌマランなどが花を咲かせる。

ジュウニヒトエ(シソ科) 花期4月から5月

明るい雑木林の中や林縁(林のふち)に生える。高さ10から25センチ。全体的に白く、長い毛が生えている。花は淡い紫色か白色で、塔のように数段になって咲く。

タツナミソウ(シソ科) 花期4月から5月

林縁(林のふち)や土手の明るい草地に生える多年草。四角い茎には毛が密生し、対生(葉の付き方。2枚向かい合って付くこと。)の葉がつく。5月頃、茎の先に紅紫色で唇形の花を穂状につける。花だけでなく茎の毛や葉の様子が種類ごとの特徴となる。

ノアザミ(キク科) 花期5月から8月

日当たりの良い草地や林縁(林のふち)に生える。葉や茎にはトゲがある。花は上向きに咲き、基部(付け根の部分)はさわると粘る。

イチヤクソウ(ツツジ科) 花期6月から7月

明るい雑木林の林床(地表面)や林縁(林のふち)に生える常緑の多年草。6月から7月、数枚の丸い根生葉(茎の根元近くから出る葉のこと。地中の根から葉が生じているように見える。)の間から花茎を伸ばし、5弁の白色花を数個下向きに咲かせる。

ホタルブクロ(キキョウ科) 花期6月から7月

林縁(林のふち)や草地に生育する多年草。初夏に花茎を伸ばし、釣鐘形の花を下向きに開く。花はほとんど白色から紅紫色まで変化がある。ヤマホタルブクロとは花の基部(付け根の部分)に違いがある。

ヤマユリ(ユリ科) 花期7月から8月

雑木林の林縁(林のふち)に生える。直径20センチをこえる大きな花が横向きに咲く。内側には黄色い帯と赤褐色の斑点がある。

ナンバンギセル(ハマウツボ科)

草地に生える一年草で、イネ科などの単子葉植物の根に寄生する。葉は小さく目立たず、夏の終わりから秋にかけて10から30センチの花茎を伸ばし、淡紫色の筒型の花を横向きに咲かせる。

オトギリソウ(オトギリソウ科) 花期7月から9月

日当たりの良い林縁(林のふち)や草地に生育する多年草。葉は茎に対生(葉の付き方。2枚向かい合って付くこと。)し、多数の黒い小点がある。7月から9月、茎上部で分枝した花茎の先に黄色い5弁花を咲かせる。

キツネノカミソリ(ヒガンバナ科) 花期8月から9月

雑木林の林縁(林のふち)や土手などに群生。高さ30センチほどの茎の先に、明るいオレンジ色の花が咲く。スイセンに似た葉を伸ばすが、開花時にはない。

ツルボ(キジカクシ科) 花期8月から9月

草地や土手、農耕地などに群生する多年草。8月から9月、地下の球根(鱗茎)から伸びた2枚の葉の間から花茎を出し、淡紅紫色の小さな花をまとまって咲かせる。球根は有毒。

ゲンノショウコ(フウロソウ科) 花期7月から10月

日当たりの良い草地に生える。高さ30センチほど、全体に毛が多く、茎は地をはっている。花弁は5枚で、白色の花が咲く。ごくまれに赤色の花も咲かせる。

ノギク類(キク科) 花期8月から11月

市内の山野にはノコンギクをはじめ、5から6種類の野菊が自生する。花は直径2から3センチほどで、花弁は白色や淡紅色。花だけで種類を見分けるのは難しく、葉の形状にも種類を決める重要な特徴がある。

ワレモコウ(バラ科) 花期8月から10月

日当たりの良い草地に生える。高さ1メートル前後の茎の先に暗紅色の密集した花が咲く。葉は茎の下に集まり、5から13枚の小さな葉が集まって1枚の葉ができる。

ツリガネニンジン(キキョウ科) 花期8月から10月

明るい草地に生える多年草。根茎は人参のように太くなる。初秋の頃、車輪状の葉をつけた茎の先端に、淡紫色で釣鐘形、長さ2センチほどの花が集まって咲く。

ヤクシソウ(キク科) 花期9月から10月

山野の明るい場所に生える越年草。葉は互生(葉の付き方。互い違いに付くこと。)し上部では茎を抱くようにつく。9月から10月、茎の先に直径15ミリほどの黄色い頭花を多数つける。

ヤマホトトギス(ユリ科) 花期9月から10月

雑木林の林縁(林のふち)などに生える多年草。9月から10月、長い茎の先に白色で紫褐色の斑点がある花をつける。茎下部の毛の有無が近縁種との区別に重要。

リンドウ(リンドウ科) 花期10月から11月

明るい雑木林内や林縁(林のふち)に生える多年草。葉は細長く茎に対生(葉の付き方。2枚向かい合って付くこと。)する。10月から11月、斜上する茎の先に青紫色で筒状の花を咲かせる。

カラスウリ(ウリ科)

雌雄異株(雄花と雌花を別々の株につけること。)のつる植物。フェンスや木などにからまって生長。夏の夜にレース状の花を咲かせる。花の後、緑色の実には縦に模様が入る。やがて模様は消え、10月から12月に赤く熟す。

フユノハナワラビ(ハナヤスリ科)

路傍や草地、畑地などに生えるシダで、夏には地上部は枯れる。葉は1枚あり、それとは別の胞子葉(シダ植物で、胞子をつくる働きをもつ葉のこと。)はとさか状。近縁種との区別には葉の切れ込みや鋸歯(葉の縁にある、のこぎりの歯のような形のこと。)の形の比較が大切。

ヤドリギ(ビャクダン科)

ケヤキやサクラなどの樹上に着生し、球状に生長する寄生植物。プロペラ状の葉を対生(葉の付き方。2枚向かい合って付くこと。)する。雌雄異株(雄花と雌花を別々の株につけること。)で、3月頃、開花結実して黄色い実をつける。

タマノカンアオイ(ウマノスズクサ科) 花期3月から4月

雑木林に生える。根元に紫褐色の花をつける。楕円形でつやのある緑色の葉は常緑で、模様の入るものもある。

タンポポ類 花期3月から4月

タンポポ(キク科)は総苞片(そうほうへん)というがくのような部分で細かく見分けます。

カントウタンポポ:土手や野原などの背の低い草地、農地など、昔ながらの里山の環境に多い。しばしば群生する。がくのように見える総苞片は花にぴったりとくっついている。

セイヨウタンポポ:都市化した場所に多く、街中や公園、道ばたなどに生える。総苞片は、花からめくれて反り返っているのが特徴。

ニリンソウ(キンポウゲ科) 花期3月から4月

谷戸の湿った林縁(林のふち)や川の土手などに群生する多年草。葉は五角形、3月から4月に花茎上部に2から3輪の白色花を開く。がく片は4から7枚と変化が大きい。

スミレ類(スミレ科) 花期3月から4月

代表的なタチツボスミレほか10種ほどが市内に自生し、3月から4月に開花する。5枚の花弁と距(植物の花びらや額の付け根にある袋状の部分のこと。)を持ち、葉の形も種類を見分ける重要な特徴である。

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