カワセミ通信159（2020年5月）

西園の菜の花畑

新緑の季節がいつの間にか初夏になりました。4月は季節が行きつ戻りつというのか、気温が夏日くらいに上がったり、かと思うと、春のお彼岸前の寒さに戻ったり。不動山妙全院の桜も広袴不動尊境内のイチョウも若葉から濃い緑になってきました。
4月17日に開園した、薬師池公園四季彩の杜西園の周辺を歩きました。薬師池公園全体の玄関として整備したウェルカムゲートは、地元産の農産物の直売所、体験工房やカフェ・レストランなど、町田市内外からのお客様を歓迎する施設になっています。残念ながら、直売所などの営業開始は、新型コロナウイルスの鎮静化など事業の環境が改善されてからとなります。
ウェルカムゲートの北側、丘を越えたエリアは、これまでの薬師池公園とはちょっと違う顔を見せてくれます。花木の園地や畑などと、周りのクヌギ、コナラの雑木林の織り成す風景は、心を和ませる雰囲気を持っています。
ここでは、タンポポ、キランソウ、カキドウシやホトケノザ、キンランなどを見つけることができます。足元の草花の一つひとつに目を向ければ、訪れる度に季節の移ろいを感じることができます。気持ちにゆとりをもって散策するのにふさわしい場所が、また一つ増えました。
薬師池公園の池では、カイツブリの親子が元気な姿を見せています。コジュケイの甲高い声が響き、「ピョウ」というアオゲラの声も林の木々を抜けてきます。
この春も、昨年と同じように、夏鳥がやってきました。市内のいくつかの森や林では、キビタキやオオルリの美しい囀（さえず）りが響いています。
さくらまつりを始め、さまざまな活動が中止になったり、今年の春は、その到来を手放しでは喜ぶことができません。市民の皆さんとともに早期の終息を願い、できる限りの対策と情報発信を続けていきます。