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街路樹に発生する虫の対応について
道路維持課には、「家の前の街路樹に虫が発生している!早く駆除して!!」という要望がたくさん入ります。
しかし、街路樹に発生する虫の多くが人に対し湿疹・かぶれなどを生じさせることのない虫です。
町田市では、薬剤による人体への負担を少しでも軽減する為や、周辺への環境に対する影響を考慮し街路樹に発生した虫に対し、薬剤の散布を控える方針をとっています。
街路樹への薬剤散布の方針
- 人体に対し影響のない虫の発生に際しては、薬剤散布を行いません。
- 人体に対し影響のある虫の発生に際しても、極力薬剤散布以外の対応に努めます。
街路樹につく主な虫
- サクラ
イラガ類(毛虫、毒性有り)、モンクロシャチホコガ(毛虫、毒性無し)、アメリカシロヒトリ(毛虫、毒性無し) - ケヤキ
イラガ(毛虫、毒性有り)、ニレハムシの幼虫(イモムシ、毒性無し)、ニレハムシの成虫(毒性無し)、アブラムシ(毒性無し) - プラタナス(スズカケノキ)
プラタナスグンバイムシ(毒性無し) - トチノキ
トチノキヒメヨコバイ(毒性無し) - ツバキ
チャドクガ(毛虫、毒性有り)
街路樹に発生する主な毛虫についてはこちらをごらんください。
どうして薬剤散布を控えるのですが?
町田市では、従来より街路樹に対する薬剤使用の減少に努めてきましたが、過去には以下のような対応をとることもありました。
- 人体に対し影響のない虫でも、生理的に我慢できないという要望には薬剤散布を行うこともあった。
- 人体に対し影響のある虫には、国や東京都のガイドラインに適合した薬剤散布を行った。
しかし近年、害虫の大量発生が続いており、今後も上記の対応を続けていくと、結果的に大量の薬剤を継続的に散布することとなってしまいます。
将来を担う子供たちに少しでも良い環境を残して行くために、今後は一層薬剤被害の防止を目指し、街路樹管理においては人体に対し影響の無い虫には薬剤散布を行わないことを市民の皆様にご理解いただくよう努めるとともに、影響の有る虫についても可能な限り散布以外の対策をとる努力をしていきたいと思います。
なぜこのような方針にしたの?
このような方針を打ち出すこととなった理由として、以下のような街路樹を取り巻く状況の変化が上げられます。
1.小さな子供や妊婦の方への健康被害
道路で薬剤散布を続けることにより、化学物質過敏症の子供の増加や胎児への影響が心配されています。
2.薬剤に対する市民意識の変化
有機栽培の農地、家庭菜園、ペット等への影響を心配する方からの、薬剤への嫌悪感が強くなってきています。
3.人体に影響を及ぼさないモンクロシャチホコガの大量発生
現在薬剤散布をしているほとんどの事例が、人体に毒性の無い毛虫(モンクロシャチホコガの幼虫)に対する散布であり、以下のような問題が浮上してきています。
問題点
- 多量の散布が必要となる
要望を頂く時期の幼虫はほとんどが、さなぎになるために地上に下りようとする終齢幼虫になっており、樹上で固まらず分散しているため、樹木全体に薬剤を行渡らせることが必要となり、全てを駆除するには相当量の散布を必要とします。 - 影響範囲の拡大
毛虫の発生するサクラの樹高が高くなったことで、動力噴霧器による高圧での薬剤散布が必要となり、より広い範囲での住環境への影響が懸念されます。 - 駆除する必要性の無い小動物への影響
薬剤散布することにより、モンクロシャチホコガ以外の小動物を無差別に駆除してしまうことになり、街路樹を取り巻く生態系に影響を及ぼすこととなります。
市民の皆様へのお願い
街路樹に発生する虫の対応については、市民の皆様からの通報が貴重な情報となっています。
人体に対し影響を及ぼす虫の駆除に関し、発生初期であれば枝ごと切り取るなどといった薬剤によらない駆除が可能な場合があります。
発生に気づかれた方は、道路維持課までご連絡下さい。皆様のご協力をお願いいたします。