カワセミ通信63(2012年2月)
女川町の担当者から説明を受けました
カワセミ通信63
今年は、例年より寒い日が続いているようです。昨年夏に続いて節電が求められているところですので、さまざまな工夫をして電力消費を抑えながらも、風邪などを引かないよう寒さ対策をしっかりしていただきたいと思います。
今月はじめに、宮城県女川町の須田町長、岩手県陸前高田市の戸羽市長を訪問し、改めて東日本大震災、特に津波による被災の状況と、災害から復興途上の現状をお聞きし、また、津波による家屋等のがれきの処理の現状などについて、お話を伺ってきました。
当日は、この冬一番の寒波と低気圧により、太平洋側の三陸海岸地域も大雪でした。女川町は人口1万人の漁業中心の町。急峻な山を背に町面積の10数%だけの平らな土地に工場や人家がありましたが、今は、約3分の1の建物だけが高台に残っています。津波によるがれき=廃棄物は、約44万トンで、これは、これまでの年間廃棄物処理量4000トンの約110年分に相当します。
昨年、東京都、23区の区長会、多摩地域の市長会と女川町、宮城県の間で、がれきの処理について協定を取り交わしましたが、現在は23区の焼却工場で試験処理をした段階で、実際に本格的に東京都内で処理が始まるのは、23区で3月以降、多摩の各市では5~6月になるかと思われます。女川町現地では、震災前にあった水産加工工場跡地が中間処理施設に充てられていて、がれきの放射線量の測定の手順、これまでの測定値なども確認をしてきました。
陸前高田市の津波被害からの復興については、戸羽市長の話しぶりからは、まだまだ時間がかかるようです。陸前高田市も、がれき約100万トンが、市の中心部にうずたかく積み上げられ、ここでも、女川町同様、木材、金属、プラスチック、繊維、紙類等の分別作業が大型機械を動員して行われています。
陸前高田市は、岩手県内の焼却施設での処理をお願いしているそうですが、がれきの処理はまだ全体の5%しか進んでいないのが現状です。
短時間しか現地を見られませんでしたが、二つの市、町とも、1年近く経った今でも復興への道のりがよく見えない、そんなことを感じました。
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