生ごみたい肥化容器の使い方(バケツ型・ダンボールコンポスト編)
生ごみたい肥化容器(バケツ型・ダンボールコンポストの例)
生ごみをたい肥化容器で処理すれば、「生ごみをごみとして出さない」生活になり、ごみ減量につながります。
また、良質なたい肥をつくって有効に活用することで、生ごみを土に還すという資源循環になります。
バケツ型たい肥化容器やダンボールコンポストを使って上質なたい肥を作るために、以下の項目に注意して下さい。
なお、下記のたい肥化容器の使い方は例ですので、必ずしもこのようにしなければいけないということではありません。
たい肥化に向け、各ご家庭でいろいろな工夫をしていただければと思います。
バケツ型
1.バケツ型たい肥化容器の設置について
設置は屋内外問わず、気温の影響を受けづらく、直射日光が当たらない風通しの良い場所にしてください。
2.たい肥の作り方について
- 投入する生ごみは?
バケツ型たい肥化容器は、微生物の力で生ごみを分解するものです。生ごみや人が食べられるものは投入することができます。
また、腐っている(腐りかけている)生ごみを入れると、微生物が分解する前に腐敗し、
臭いや虫がわく原因となります。
- ちょうどいい水分量は?
生ごみの水切りをせずに投入してしまうと、生ごみが腐敗し、臭いや虫がわく恐れがあります。
生ごみのおよそ80パーセントは水分ですが、たい肥化がよく進む水分条件はおよそ60パーセントです。
たい肥化容器に投入する前に、生ごみを一度絞りましょう。
- ぼかしを振りかけましょう!
発酵分解させるために、生ごみを入れる度にぼかしを振りかけましょう。
ぼかしの量が少なすぎると、臭いや虫がわく恐れがあります。
三角コーナー1杯の生ごみに対し、ぼかし20から30グラムが目安です。
初めのうちは少し多すぎると思うぐらい満遍なく振りかけましょう。
また、振りかけるだけでなく、防臭効果と発酵分解促進のために、生ごみとよく混ぜ合わせましょう。
- きちんと密封しましょう!
バケツ型たい肥化容器は嫌気性菌(空気がないところを好む菌)によって生ごみを発酵分解するので、
中にできる限り空気を入れないことが重要です。
生ごみを入れ終わったら、押して空気を抜き、密封した状態を保ちましょう。
中ぶたを利用するのも効果的です。
また、発酵分解中にガスが生じ、ふたが外れることがまれにあります。
自動ガス抜きバルブ付きのものでも、こまめに点検、清掃を心がけましょう。
- 液肥をきちんと抜きましょう!
生ごみを処理していくと、容器下部に液肥がたまってきます。
液肥をきちんと抜かないと、容器中の生ごみが腐敗する原因となるので、液肥はこまめに抜きましょう。
液肥は500から1000倍に薄めて鉢や家庭菜園の肥料として使うことができます。
また、液肥をトイレや排水口に流すことで、ぬめりや悪臭がなくなります。
液肥は空気に触れると酸化し、臭くなるのでなるべく早く使い切りましょう。
3.たい肥の熟成
たい肥化容器が一杯になってから7から10日ほど熟成させ、漬物あるいはヨーグルトのような匂いになれば完成です。
熟成中も液肥の抜き忘れには気をつけましょう。
また、容器が一杯にならなくても、生ごみを入れ始めてから7から10日ほど経過したら投入を止め、
熟成させると良い発酵たい肥ができます。
4.たい肥の使い方
できた発酵たい肥は、土に埋めて使用します。
注記:発酵たい肥を植物の根の直下に埋めると、根腐れ等、悪影響を及ぼすことがあります。
根の直下ではなく、少し離し植物の周辺に埋めましょう。
畑に利用する場合は、畝と畝の間に溝を掘り、そこに発酵たい肥を混ぜ、覆土してください。
プランターで利用する場合は、土と土の間に発酵たい肥を挟んで使います。
事前に土と発酵たい肥を1対4で混ぜ合わせたものを、土と土の間に挟んで使用するとより効果的です。
なお、1ヶ月ほど土に発酵たい肥を馴染ませてから種や苗を植えてください。
ダンボールコンポスト
1.ダンボールコンポストの設置について
設置は屋内外問わず、雨が当たらない、風通しの良い場所にしてください。
床に密着した底の通気性を高めるため、ダンボールの下に苗用トレイやすのこなどを置きましょう。
2.たい肥の作り方について
- 投入する生ごみは?
ダンボールコンポストは、基材の中の微生物の力で生ごみを分解するものです。人が食べられるものは投入することができます。 - 腐っている(腐りかけている)生ごみは入れられません。
また、玉ねぎの皮など繊維質の強いものや、大きな骨なども入れられません。
肉類や魚類、食用油などは生ごみの分解を早めますが、
多量に入れると臭いが強くなることがありますので入れ過ぎに注意してください。
なるべく細かくしてから入れると分解が早くなります。
- ちょうどいい水分量は?
生ごみの水切りをする・しないは基材の状態によります。
指の腹で触れたときにしっとりとしているくらいの水分量が理想的です。
- よくかき混ぜましょう!
ダンボールコンポストは好気性の菌により生ごみを分解します。
この菌は、生ごみを分解するときに酸素をたくさん使います。
そこで、かき混ぜて酸素を行き渡らせ、菌の生ごみ分解を手助けしましょう。
うまく分解が進むと、温度が上がります。
- 寒い季節は?
寒い季節は微生物の働きを促すため、日なたに置き、
たんぱく質や食用油、米ぬかなどを入れる等工夫しましょう。
- 虫やカビは?
虫の侵入を防ぐために、いらなくなった古Tシャツ(襟・袖を縫い合わせる)や
古バスタオルなどでカバーをかけておきましょう。
ビニールでカバーをしてしまうと、ダンボールの呼吸を妨げることになります。
白くフワフワしたカビ(糸状菌)が発生することがあります。
失敗ではないので、そのままよくかき混ぜてください。
3.たい肥の熟成
投入期間が3ヶ月程度経過し、分解が遅くなってきたら、熟成を始める時期です。
生ごみの投入を止め、1週間に1回、乾燥しているようなら水分を加えてかき混ぜてください。
温度が上がらず、土のような色と臭いになったら完成です。
1ヶ月程度で熟成完了です。
4.たい肥の使い方
黒土か赤玉土3、たい肥1の割合で混ぜて、使用してください。
熟成される前のたい肥を植物の根に触れる場所に使用すると、
土の酸素や養分がたい肥のために使われてしまい、根枯れの原因になる場合がありますので、ご注意ください。
関連情報
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