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バリアフリーとユニバーサルデザイン~ユニバーサル社会の実現に向けて~

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更新日:2025年5月19日

バリアフリーは、「高齢者・障がい者・子育て世代・外国人などの社会参加を困難にしているすべてのバリア(障壁)を取り除くこと」を意味します。
ユニバーサルデザインは、設計・計画段階から「できるかぎりすべての人にとって利用可能なように、製品、建物、環境をつくること」です。
バリアフリーは既存施設・従来のデザインから出発して、バリアをなくすことを主体とする考え方に対し、ユニバーサルデザインは最初からバリアのないものを、専用ではなくみんなが使えるものをつくろうとする考え方です。

バリアフリーのために取り除くべき4つのバリア

物理的なバリア

公共交通機関、道路、建物などにおいて、利用者に移動面で困難をもたらす物理的なバリアのことです。
例えば、路上の放置自転車、狭い通路、急こう配の通路、ホームと電車の隙間や段差、建物までの段差、滑りやすい床、座ったままでは届かない位置にあるものなどがあります。
スペースの狭い駐車場は、車いすを使用している人にとって車の乗り降りが困難です。

制度的なバリア

社会のルールや制度によって、障がいのある人が能力以前の段階で機会の均等を奪われているバリアのことです。
例えば、学校の入試、就職や資格試験などで、障がいがあることを理由に受験や免許などの付与を制限するなどがあります。
補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)に対する理解が不十分なため、補助犬を連れての入店を断られることがあります。

文化・情報面でのバリア

情報の伝え方が不十分であるために、必要な情報が平等に得られないバリアのことです。
例えば、視覚に頼ったタッチパネル式のみの操作盤や音声のみによるアナウンス、点字・手話通訳のない講演会、分かりにくい案内や難しい言葉などがあります。
車内アナウンスだけでお知らせしても、聴覚に障がいのある人には情報が伝わらず、どうしたらいいのか困ってしまいます。

意識上のバリア

周囲からの心ない言葉、偏見や差別、無関心など、障がいのある人を受け入れないバリアのことです。
例えば、精神障がいのある人は何をするか分からないから怖いといった偏見や障がいがある人に対する無理解、奇異な目で見たりかわいそうな存在だと決めつけたりすることなどがあります。
点字ブロックがあることに無関心で、その上に無意識に立ったり物を置いたりすることで、視覚障がいのある人のバリアをつくってしまいます。

ユニバーサルデザインの7つの原則

ユニバーサルデザインの基本的な考え方には、以下の7原則が挙げられます。

  1. 誰でも公平に使うことができる(Equitable Use)
  2. 柔軟性がある(Flexibility in Use)
  3. 使い方が簡単で直感的にわかる(Simple and Intuitive Use)
  4. 必要な情報がすぐにわかる(Perceptible Information)
  5. 間違って使っても安全である(Tolerance for Error)
  6. 少しの労力でも楽に使える(Low Physical Effort)
  7. スペースと大きさが確保されている(Size and Space for Approach and Use)

引用元:THE PRINCIPLES OF UNIVERSAL DESIGN (Ver.2.0 1997年4月1日)
Copyright 1997 N.C. State University, The Center for Universal Design

ユニバーサル社会の実現に向けて

バリアフリーやユニバーサルデザインのまちづくりを推進し、すべての人が基本的人権を尊重され、自らの意志で行動し、あらゆる分野の活動に参加することができるよう、町田市では「町田市福祉のまちづくり総合推進条例」を定めています。
この条例では、高齢者、障がい者をはじめとするすべての人が、安心して快適に住み続けることができるよう、建築物や道路、公園、公共交通機関の物理的なバリアフリーやユニバーサルデザインの推進だけではなく、心のバリアフリーや情報バリアフリーなど意識や情報のバリアを取り除くための取組について規定しています。

そして現在、「ユニバーサル社会」という新たな社会像が国によって定義されました。
「ユニバーサル社会」とは、障がいの有無や年齢等にかかわらず、国民一人ひとりが社会の対等な構成員として、その尊厳が重んぜられるとともに、社会のあらゆる分野における活動に参画する機会の確保を通じてその能力を十分に発揮し、相互に人格と個性を尊重しつつ支え合いながら共生する社会のことをいいます。
町田市では、ユニバーサル社会を実現するため、「まちだユニバーサル社会推進計画(第3次町田市福祉のまちづくり推進計画)」を策定し、施設等整備のユニバーサルデザインの推進、心と情報のユニバーサルデザインの推進、そして新たにいざという時の備えとして、災害対策のユニバーサルデザインの推進に取り組んでいきます。