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町田市国民健康保険事業財政改革計画
「第6期町田市国民健康保険事業財政改革計画」を策定しました
国民健康保険事業会計(国保会計)は保険給付費などの歳出を、保険料(税)収入などの歳入で賄い運営する独立採算が原則です。しかし、町田市の国保会計は毎年度赤字が発生しており、これを一般会計からの繰入金で補てんして運営する厳しい財政状況が続いています。
こうした状況を踏まえ、財政健全化による赤字の計画的・段階的な解消に取り組むため、その考え方や重点取組事項について定めた「第6期町田市国民健康保険事業財政改革計画」を策定しました。
「保険給付の適正化」、「医療費適正化の推進」、「保険税の徴収の適正な実施」の取組を推進するとともに、計画に基づく保険税率の見直しを行ってまいります。
計画の対象期間
2024年4月1日から2027年3月31日まで
第6期町田市国民健康保険事業財政改革計画の概要
第1章:計画策定の趣旨
- 国民健康保険制度の抱える課題や国民健康保険財政の状況を踏まえ、赤字削減の必要性を記載しています。
第2章:町田市の国民健康保険の現状
- 町田市の被保険者数や年齢構成、保険給付費、一般会計からの繰入金の状況等を全国や東京都と比較しています。
第3章:財政健全化に向けて
- 町田市の赤字の要因分析を行っています。
- 赤字が発生する主な要因として、「医療費水準が高いこと」、「保険料(税)率が低いこと」、「収納率が低いこと」とされています。
- 町田市の赤字は、「保険税率の低さ」が発生の要因であると分析しています。
- 町田市の赤字の解消目標年次、第6期計画期間の赤字削減額を記載しています。
- 2018年度当初予算時点の赤字である26.6億円を「2027年度までに13.3億円まで削減」、「2032年度までに完全解消」します。
- 毎年の赤字削減額を約1.5億円とします。
第4章:重点取組事項
- 財政健全化に向けて、町田市が重点的に取り組むべき事項を記載しています。
- 「保険給付の適正化」
正確かつ適正な保険給付を行うため、レセプト点検や療養費支給申請書の審査等を実施します。
- 「医療費適正化の推進」
被保険者の健康の保持増進や更なる医療費の適正化を図るため、特定健康診査や保健指導等を実施します。
- 「保険税の徴収の適正な実施」
保険税の徴収を適正に実施するため、口座振替の推進や納税相談等を実施します。
計画書(ダウンロード)
第6期町田市国民健康保険事業財政改革計画(PDF・1,146KB)
なぜ赤字解消が必要なの??
- 国民健康保険制度の改正
国民健康保険(以下、国保という)は、1959年にすべての市町村で行うことが義務付けられましたが、全国1716市町村のうち677の市町村が赤字運営(2016年度時点)となるなど、財政的な課題を抱えていました。
持続可能な社会保障制度の確立を図るため、2018年度に国民健康保険制度が大きく改正され、国による継続した公費投入を行うとともに、都が都内の国保の財政運営の責任主体となりました。この制度改正により、都が提示する納付金を納めることで、保険給付に必要な費用は全額、都から交付されることなど、国保制度の安定化のための仕組みが作られました。また、国や都道府県は、財政赤字のある市町村の保険者に対して、目標年次を定めた上で、計画的に赤字を解消するよう求めています。(2022年度時点で財政赤字のある市町村は226市町村に大きく減少しています)
2016年 | 2018年 | 2021年 | 2022年 | |
---|---|---|---|---|
赤字総額 | 2,516億円 | 1,261億円 | 674億円 | 748億円 |
市町村数 | 677/1716市町村 | 354/1716市町村 | 237/1716市町村 | 226/1716市町村 |
- 町田市の状況
市では、赤字補てんを目的として、毎年度20億円以上を一般会計から繰入れています。赤字補てんを目的とした繰入は、他の健康保険に加入している市民にとって、自身が加入している保険料を負担したうえで、さらに納めた税金から国保の赤字を負担するという保険税の二重負担を求めることになるほか、市の財政を圧迫しています。
また、国保は、今後も高齢化や現役世代の減少が進むため、保険税収入が少なく、医療費が多くかかるという傾向がより強くなると予測されます。赤字解消を先送りにすることは、若年世代に負担を残し、赤字解消がますます困難になると考えられます。そのため、町田市では、「町田市国民健康保険事業財政改革計画」を策定し、計画的に赤字の解消に取組んでいます。
赤字を解消するための方法の一つが、国や東京都から交付されるインセンティブ交付金の獲得です。この交付金は、市民の皆さまが国民健康保険税を期限内に納めること(収納率の向上)、特定健診を受診すること、また保健指導に参加することなど、設定された指標を達成することで獲得することができます。町田市は、最大限のインセンティブ交付金が獲得できるよう取組を行い、国保財政の健全化(保険税の負担緩和)を目指しています。
年度 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 | 2026 | 2027 | ~ | 2032 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
目標値 | 26.6 | 25.1 | 23.6 | 22.1 | 20.6 | 19.1 | 17.6 | 16.1 | 14.7 | 13.3 | 0.0 | |
実績値 | 23.3 | 22.3 | 22.2 | 21.3 | 20.3 | 20.0 | - | - | - | - | - |
目標年次 | 都内自治体数 | 備考 |
---|---|---|
解消済 | 3 | |
2023年度まで | 4 | |
2028年度まで | 15 | |
2033年度まで | 21 | 町田市(2032年度) |
2038年度まで | 11 | |
2043年度まで | 7 | |
2048年度まで | 0 | |
2049年度 | 1 |