町田市立博物館の工芸美術品について
工芸美術とは
ゴールドサンドウィッチ狩猟文蓋付ゴブレット ボヘミア 18世紀 館蔵
工芸は生活と深く結びついた美術です。西洋では、絵画や彫刻に比して、工芸を応用美術などと呼んで低く見る傾向があります。しかし、昔から生活を彩り楽しむことを大切にしてきた日本では、絵画や彫刻と同様に工芸を重んじてきました。昨今は、こうした日本の伝統の数々がクール・ジャパンと呼ばれ、世界中で注目されています。「工芸」という言葉を翻訳せず、そのまま“KOGEI”と題して日本の工芸美術を紹介する展覧会が海外で開催されるようにもなりました。
市立博物館と工芸美術
町田市立博物館は1973年(昭和48年)に、町田市郷土資料館として開館しましたが、3年後の1976年(昭和51年)には、郷土資料に限らずより広く文化面への対応が可能になるように、その名称を「町田市立博物館」と改めました。
以後、民俗や考古などの郷土資料に加えて、ガラスや陶磁器、大津絵、懐中時計など、バラエティーに富んだ工芸美術の寄贈受け入れ、収集を行ってきました。
以来40年あまり、町田の個性になるように他にはない特色あるコレクションを目指し、現在ではチェコガラス、中国ガラス、東南アジア陶磁、懐中時計、大津絵など、どれも日本で3本の指に入る充実したコレクションを築き上げました。いずれは町田市が世界のメトロポリタン東京の一部として、国際化の一翼をになうことになるだろうと考え、洋の東西を問わず、広く世界に眼を向けて収集してきました。
主な所蔵作品
青花牡丹文盤 ベトナム 黎朝 15世紀
豆彩団花文鉢 中国 清・雍正(在銘)1723から35年
褐釉兎形壺 東北タイ(クメール) アンコール時代 12から13世紀
灰釉兎形壺 東北タイ(クメール) アンコール時代 12から13世紀
青被葡萄栗鼠文瓶 中国 清時代 18から19世紀
薩摩切子 藍被脚付坏 日本 江戸時代
エナメル彩オニオンウォッチ フランス 18世紀
平野利太郎 刺繍壁掛 サボテン 日本 1955年
すべて市立博物館蔵
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