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「持続可能なまち、町田」を目指すための調査研究の方向性
「持続可能なまち」とは
持続可能なまちづくりは、「経済・社会・環境」の3つの調和が重要とされています。国連の持続可能な開発目標(SDGs)とは、まさにこの3つの側面を統合し、持続可能でよりよい社会の実現を目指す世界共通の目標で、経済成長、社会的包摂、環境保護の各側面に深く関連しています。世界中の国々や都市が策定する総合計画や環境計画、都市開発マスタープランなどにおいても、この3つの側面のバランスを取ることが基本原則として組み込まれています。
「持続可能なまち、町田」を目指して
今年度の調査研究では、将来にわたって市民が豊かさと活力を実感できる「持続可能なまち」の実現を目指し、その具体的な姿を「経済性」と「社会性」の二つの側面から定義します。中でも、「(1)地域経済の活性化・拡大」「(2)職・住・遊・協の融合」「(3)多様な年代の維持」という3つの視点から、理想の姿を提起し、達成するために町田市が行うべき施策を提言します。
まずは、都市発展の根幹である「経済」の立て直しを図るため、地域経済の活性化につながる手段として、産業誘致や企業集積、団地の商業的利活用等について検討を行っていきます。
どのような産業・業種が誘致できるかを考え、必要なハード・ソフトの要件、町田市の資源との親和性、立地上の制約などを整理し、具体的な構想を描く予定です。さらにその成果が、職住近接の実現、多様な年代の就業等により、社会的な持続可能性につながることを言及します。

企業誘致の可能性調査
町田市の産業誘致の基本戦略
市内への企業誘致を検討するにあたり、当該産業に「必要な立地条件」、住宅密集地域が多い現況を鑑み「周辺住環境との両立性」、さらに当該産業の転入後の更なる成長性を考慮し「市内資源との親和性」の3点に着目し、企業誘致の可能性を検討しました。

重点的に誘致を目指す産業分野
町田市の強みや地域資源を活かすことができる、親和性のある事業分野から、重点的に誘致を目指す産業として以下の8点を選定しました。
(1)ライフサイエンス・健康関連産業
医薬品開発や再生医療、バイオテクノロジー、デジタルヘルスなど、市民の健康増進に資するイノベーション創出が期待できる分野です。新規参入企業が市内の既存企業や町田市民病院などと連携しやすい環境が強みで、共同研究や人材交流を促す仕組みの構築も期待できます。
(2)コンテンツ産業・デザイン・映像制作拠点
コンテンツ産業(アニメ、ゲーム、CG制作、デザイン)は成長産業であり、都心の高騰する家賃を回避したい中小規模の制作会社やサテライトオフィス誘致のニーズが存在します。情報発信拠点として、共有スタジオやアートギャラリー、クリエイターが交流できるコミュニティの場などを整備することや、補助金や作品発表の場といった独自の支援策(ソフトインセンティブ)も取り入れることが有効です。
(3)次世代モビリティ関連産業
自動運転や超小型EV(電気自動車)などの研究開発拠点を誘致します。団地エリアや公道の一部を実証実験の場として提供することで、企業にとって魅力的な開発環境を創出します。
(4)教育テック(EdTech)・人材育成支援サービス
オンライン学習プラットフォーム、AI個別指導など、ITを活用した教育サービス分野です。市内の小中学校に整備されたIT環境を実証の場として企業に提供し、大学と連携した専門的な教育コンテンツ開発を支援します。
(5)スポーツ施設(サッカースタジアム等)
全国的に活躍するプロスポーツチームがあることを活用します。地域経済への波及効果を考え、プロスポーツの試合日以外でも、アリーナや商業施設、ホテルなどで賑わう「スタジアム・シティ」のような複合施設の実現と、関連スポーツ産業の誘致を目指します。
(6)スマート農業・都市型グリーン産業
「まちだシルクメロン」のような市独自の技術をブランド化し、植物工場や農業IoTなど、高付加価値な技術を持つ研究開発型の企業を誘致します。
(7)健康・暮らし関連サービス業
市内に広がる里山などの自然環境を活かし、アスレチック施設のような自然共生型のレジャー産業を誘致します。市民の生活の質(QoL)向上にもつなげます。
(8)食品製造・物流センター
主要幹線道路へのアクセスが良いという強みを活かし、セントラルキッチンや配送センターなど、都市近郊型の高効率な食品製造・物流拠点の誘致を目指します。
これらのうち、特に親和性が高く、将来性・採算性が期待できる分野に関して、具体的な構想を描くことができるよう、有識者・民間企業等へのヒアリング等を通じて、調査研究を進めています。
