旧清掃工場敷地内の土壌汚染調査の結果及び工事等への影響について
2021年12月に稼働を停止した旧清掃工場(町田リサイクル文化センター)の解体工事において、「土壌汚染対策法」及び「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」と「工場・事業場におけるダイオキシン類に係る土壌汚染対策の手引き」に基づき土壌汚染調査を実施いたしました。
調査結果及び工事等への影響について、2023年第二回町田市議会建設常任委員会及びバイオエネルギーセンター運営協議会で報告いたしました。
土壌汚染調査の結果について
都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(東京都)(外部サイト)
「工場・事業場におけるダイオキシン類に係る土壌汚染対策の手引き」の公表について(外部サイト)
調査概要
1.調査範囲
土壌汚染調査範囲
旧清掃工場跡地(町田市下小山田町3160番地外)
2.調査期間
2021年11月から2023年4月まで
3.調査対象物質と調査数
- 特定有害物質(注1):275地点(250試料)
- ダイオキシン類:102地点(116試料)
- 地下水:7地点(7試料)
(注1):調査対象の特定有害物質は次の通りです。
- カドミウム及びその化合物
- 六価クロム及びその化合物
- シアン化合物
- 水銀及びその化合物
- セレン及びその化合物
- 鉛及びその化合物
- 砒素及びその化合物
- ふっ素及びその化合物
- ほう素及びその化合物
- ポリ塩化ビフェニル(PCB)
作業風景
土壌汚染調査(ボーリング)
土壌採取完了(深度確認)
調査結果
調査地点と基準値超過地点
調査の結果、ダイオキシン類、地下水は基準を超過する値は認められませんでした。
特定有害物質は、「鉛及びその化合物」が4地点、「ふっ素及びその化合物」が3地点で溶出量基準値の超過が認められました。
詳細は下の表の次の通りです。
調査地点 | 1リットルあたりの溶出量測定値(最大) | 1リットルあたりの溶出量基準値 |
---|---|---|
地点ア | 0.027mg | 0.01mg |
地点イ | 0.024mg | |
地点カ | 0.011mg | |
地点キ | 0.013mg |
調査地点 | 1リットルあたりの溶出量測定値(最大) | 1リットルあたりの溶出量基準値 |
---|---|---|
地点ウ | 1.5mg | 0.8mg |
地点エ | 1.0mg | |
地点オ | 0.93mg |
- 鉛及びその化合物の測定値は、ミネラルウォーターの成分規格値[1リットルあたり0.05mg]よりも小さい値でした。
- ふっ素及びその化合物の測定値は、海水中のふっ素濃度[1リットルあたり1.3~1.5mg]と同程度の値でした。
- 検出された「ふっ素及びその化合物」は、「有機フッ化化合物(PFAS)」ではありません。
原因と対応
原因
工場の操業によるもの、もともと土に含まれていたものなど、様々な要因が考えられるところですが、検出された値が小さいこともあり、特定には至りませんでした。
対応
溶出量基準値を超過した7地点は、東京都多摩環境事務所及び町田市環境資源部環境共生課へ報告を行い、汚染の除去等の措置が不要な「形質変更時要届出区域(土壌汚染対策法第11条)」に指定されました。
今後、指定された土地で掘削等の形質変更を行うときは、計画の届出が必要となります。その際は、法令等に基づき適切に対応いたします。
工事等への影響について
工事への影響
熱回収施設等整備工事を進めるにあたり、基準を超過した7地点も地下構造物(建物の基礎や杭等)の撤去を行います。そのため、形質変更届を提出し、工法等について承諾を得てから工事を実施します。
内容としては、土壌掘削除去、汚染土壌運搬処理、観測井戸設置を実施する予定です。
これらに対応するため、熱回収施設等整備工事の工期を3ヶ月延長し、工事の完了予定は2024年6月から2024年9月に変更となります。
近隣等への影響
地下水から特定有害物質の基準値超過は認められないため、施設近隣への影響はありません。
また、今回の工期延長によって、工場の運営や最終処分場の上部を活用する公園整備への影響はありません。
このページの担当課へのお問い合わせ
環境資源部 循環型施設整備課
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