当面の施政方針(2014年3月12日)

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更新日:2014年3月13日

はじめに

2014年第1回市議会定例会の開会にあたり、3期目の市政運営に向けた所信を申し述べさせていただきたいと存じます。
はじめに、ここにご列席の議員各位におかれましては、2月23日に行われた市議会議員選挙で見事に当選されましたことに対し、心からお祝いを申し上げます。
私は、同日に行われた市長選挙において、多くの市民の皆様の温かいご支援とご支持をいただき、三たび市政運営を担当させていただくことになりました。その責任の重大さに身が引き締まる思いがしております。

4つの都市像と3つの経営像

さて、私は、2006年3月に市長に就任して以来、「町田の未来をつくる」ために、常に「2つの志」を持って市政運営に取り組んでおりますことを、折に触れて申し述べてまいりました。
1つは、すべての世代の方々に生活の質の向上を実感していただくことでございます。そのために、町田市の目指すべき姿を「将来を担う人が育つまち」、「安心して生活できるまち」、「賑わいのあるまち」、「暮らしやすいまち」という4つの都市像として明確に示し、その実現に向かって政策を進めてまいりました。
もう1つは、市民目線で行政経営改革を進めることでございます。そのために、「市民と問題意識を共有し、共に地域課題に取り組む」、「市民の期待にこたえられるよう、市役所の能力を高める」、「いつでも適切な市民サービスが提供できる財政基盤をつくる」という3つの経営像を掲げ、全国の市区町村の模範となる存在となれるよう、取り組みを進めてまいりました。
この「2つの志」を具現化すべく、2012年度に町田市基本計画「まちだ未来づくりプラン」をスタートいたしました。
まちだ未来づくりプランにおいては、私の1つ目の志である、4つの都市像の実現を「まちづくり基本目標」に据えて、政策課題に取り組んでまいりました。例えば、町田市独自の制度である20年間期間限定認可保育所の整備による待機児童数の減少や、特別養護老人ホームの迅速な整備による申し込みから入所までの期間短縮などを実現いたしました。また、鶴川駅前にホールや図書館などを整備するとともに副次核としてふさわしい街並みの形成を進めてまいりました。
もう1つの志である、3つの経営像は、「行政経営基本方針」として定め、全国の市区町村で初めてとなる複式簿記・発生主義による新公会計制度の導入や、成果を重視した目標管理制度と人事考課制度の導入をしてまいりました。その結果、本年2月に発表された、日本経済新聞社による「全国市区の経営革新度調査」において、町田市は、全国761の市と東京23区の合計784市区の中で、総合第10位の評価をいただくことができました。
このたびの市長選挙では、これらの町田市の未来を見据えた政策と全国トップレベルの行政経営改革が、多くの市民の皆様から前向きな評価をいただいたものと考えております。志を貫徹すべく、3期目の市政運営も引き続き「町田の未来をつくる」をテーマとして、残された課題、新たな課題の解決に全力で取り組んでまいります。

6つの重点施策

それでは、「町田の未来をつくる」ために、これからの4年間で、特に力を注ぎたいと考えている、6つの重点施策について申し述べさせていただきたいと存じます。

第1は、「子育て世代が選ぶまち町田の実現」です。
町田市の将来を担う人が育つまちをつくるためには、その親が安心して、楽しく子育てができる環境を整えることが重要です。
そこで、保育サービスの充実と定員の増加を図り、待機児童の早期解消を目指してまいります。そのために、引き続き20年間期間限定認可保育所の整備を進めるとともに、認定こども園の整備支援や家庭的保育者の増員を進めてまいります。
また、市内5ヶ所の公立保育園に「地域子育て相談センター」を設置し、保育士のほか、保健師、臨床心理士など各分野の専門家を配置することで、出張子育て相談をはじめとした、すべての子育て家庭を積極的にサポートする新たな体制を構築いたします。
さらに、子どもたちの地域における遊びや成長の拠点として、本年1月忠生地区にオープンした「ただON」に続き、市内5館目となる子どもセンターを、町田地区にも整備いたします。

第2は、「環境先進都市町田の実現」です。
私が市長に就任した2006年当時から、町田リサイクル文化センターの建て替えは喫緊の課題でありました。この2期8年で、市民の皆様との協働により、「ごみ」から「資源」へ発想を転換し、「町田市一般廃棄物資源化基本計画」および「町田市資源循環型施設整備基本計画」を策定いたしました。
この大きな課題に道筋をつけることができ、2020年4月の稼動に向けて、新しい熱回収施設と生ごみバイオガス化施設の整備を進めてまいります。あわせて市内3ヶ所に、プラスチック、ビン、カンなど資源ごみの処理施設を新たに整備し、持続可能で環境負荷の少ない都市を目指してまいります。

第3は、「みどりの拠点整備」です。
町田市の大きな財産である豊かなみどりを活用して、より多くの人に楽しんでもらい、身近に感じてもらう取り組みが重要です。
そこで、薬師池公園を中心に、町田ぼたん園、町田リス園などの施設や七国山の豊かな自然を有する薬師池公園地域の魅力を、一層向上する取り組みを進めております。そのひとつとして、この地域を一体的に楽しむために、地域情報の案内所やレストラン、地元農産物の直売所などの機能を有した周遊拠点を整備いたします。
また、北部丘陵地域においては、道路をはじめとする住民の生活基盤の強化をするとともに、農の担い手を育て、水田を再生し、貴重な里山景観を継承することで、地域の活性化を図り、観光資源としても活用を進めてまいります。
さらに、豊かな自然の中でスポーツを楽しむことができる野津田公園には、2020年の東京オリンピック・パラリンピックのキャンプ地の招致を進め、トップレベルのアスリートが集うスポーツの森として世界に発信いたします。

第4は、「町田駅周辺のまちづくり」です。
町田駅周辺を、「ヒト・モノ・文化が交流するまち」へと魅力を高めていくためには、多くの人が集えるような空間の確保と、多様な楽しみ方ができるまちづくりが必要です。
そこで、鉄道や路線バスの交通結節点としての機能を向上するために、駅前広場を整備するとともに、回遊性の高い動線とゆとりの空間による快適な環境を創出いたします。
また、従来の商業機能に加え、新たな賑わいを創出する中心的な存在として、年間20万人の集客を目指した、1500人から2000人規模のコンベンションホールの整備を進めてまいります。
さらに、芹ヶ谷公園にはガラス工芸品と陶磁器を中心とした美術館を新たに整備し、国際版画美術館とあわせて、芸術の森とも呼べる空間を演出してまいります。

第5は、「基幹交通機能の強化」です。
9つの鉄道駅がすべて外縁部に位置する町田市にとって、多摩地域間や市内の移動を容易にする、新たな交通システムの構築は悲願です。
そこで、多摩都市モノレールの多摩センター駅から町田方面への延伸、ならびに小田急多摩線の唐木田駅から相模原方面への延伸の早期実現に向けた取り組みを推進いたします。中でも、市内を南北に貫く幹線道路としても重要である、小野路、小山田エリアの多摩都市モノレール導入予定路線については、都市計画決定を早期に進めてまいります。
また、都市計画道路をはじめとした市内幹線道路の整備を進めることで、交通渋滞の解消とバス交通の利便性向上を図ってまいります。

第6は、「行政経営改革によるトップレベルのマネジメント」です。
行政経営改革を更に進め、全国の自治体の模範となる存在として、市民の皆様から、より信頼される市役所を確立いたします。
まずは、新公会計制度を最大限に活かし、事業別財務諸表により明らかにしたストックとフルコスト情報を基に財務分析を行い、徹底した効率化を進めます。さらに、財務業績の月次報告を目標管理に活用することによって、事業のスピードアップを図り、行政課題への迅速な対応を行ってまいります。
また、町田市が保有する公共建築物のうち、築年数が30年以上のものは延べ床面積ベースで50%を超えており、維持保全や更新に要する費用が集中する時代を迎えています。このような状況において、社会的なニーズを考慮し、施設の長寿命化や財政支出の平準化を目指した計画的な維持管理を推進することで、施設の安全性と良好な行政サービスの確保に努めてまいります。
さらに、徹底して市民目線に立った行政サービスの改革を進めるために、市政懇談会や市政要望、コールセンターなどでお寄せいただいた声から市民ニーズを的確に把握してまいります。そしてこれまで以上に積極的に、民間の事業手法や活力を導入するとともに、外部の知見を取り入れて、市民ニーズを反映した効果的な事業を実施し、高品質な行政サービスを提供してまいります。

むすびに

私は、町田市が将来にわたり、市内、市外を問わず多くの方々から「住みたい」、「訪れたい」、「活動したい」と思っていただけるようなまちとなるよう、全力を挙げて取り組んでまいります。そのためにも、ここにご列席の議員各位におかれましては、闊達なご議論、ご助言を賜りますよう心よりお願いを申し上げます。

以上、私の所信を表明させていただきました。ご清聴ありがとうございました。

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