【町田市新商品・新サービス開発事業補助金】活用事業者へのインタビュー

株式会社and.d 代表取締役　深澤氏（左）・ロコデリ担当　安倍氏（右）

町田市出身。
ヤフー株式会社に入社し、決済事業、ショッピング事業、データサイエンス事業などのUXデザインを担当。その後、D2Cブランド、ファクトリエを運営するライフスタイルアクセント株式会社でマーケティングや顧客体験の設計などを担当。
2018年10月町田創業プロジェクトを利用し、町田新産業創造センターで株式会社and.dを設立。Eコマースを軸に地域のDX化の支援、D2Cブランドの支援などを行っている。

「ロコデリ」注文画面イメージ

Q：お二人が補助金を活用して開発した「ロコデリ」の概要を教えてください。

安倍氏：私たちは、既にノウハウを持っていたShopify（注記）を活用し、飲食店の少ないエリアで人が集まる場所に、まとめて注文・まとめて配達することで、より効率的に、おいしい料理を低価格でお客様にお届けすることができるサービス「ロコデリ」を開発しました。
これまでの飲食店のデリバリー事業は、一つの飲食店が一つの配達先へ届けることが主流でしたが、私たちは「まとめて注文・まとめて配達・まとめて受取」ができる仕組みを構築しました。
（注記）Shopifyとは、自社ECサイトを簡単に構築できるクラウド型のECプラットホームのこと

Q：「ロコデリ」の開発により、どのような成果が得られましたか？

安倍氏：すでに自社のデリバリー事業を行っていた市内の飲食店がまとめて配達を行うことにより、飲食店のデリバリーにおける共通の課題となっていた「運送コスト」を削減することができました。
また、お客様からの注文に締め切り時間を設けることで、注文を受け付ける飲食店では受注状況が「見える化」され、注文の予測を立てられるようになりました。
加えて、web決済システムの構築も行い、お客様が注文と同時に会計を行うことで、キャンセル発生率を抑え、食品ロスの削減にもつながりました。

Q：町田市役所で実施した実証実験から2年がたちますが、その後の事業の状況はいかがでしょうか。

深澤氏：実証実験時、商品をお届けする先は町田市役所だけでした。しかし現在では、町田市内4カ所に配達しています。またこのサービスを利用する飲食店は、地元の商店会の協力もあり、4つに増えました。
他にも、これまで町田市外での活動が多かった私たちですが、『ロコデリ』事業をきっかけに、町田市内の事業者とのつながりが生まれ、飲食店のみならず様々な事業者からの相談も増え、私たちの事業拡大にもつながりました。

Q：今後、同事業補助金の応募を検討している事業者へのメッセージをお願いします。

安倍氏：想いのある人はたくさんいらっしゃると思います。ただ、新たな事業を始めるにあたってお金も必要となり、壁を感じる方は多いと思います。しかし、こういった補助金を活用することで新たなチャレンジへの敷居も低くなると思います。
誰にでもチャンスはあります。最初から、町田新産業創造センターや市役所などの協力者がいることも、この補助金の魅力ですよ！

深澤氏：私たちはこの補助金を利用した『ロコデリ』で、町田市内の事業者とのつながりが大幅に拡大しました。
一般的に、企業の活動に対して市役所が協力してくれることはめずらしいと思います。補助金額も私たちが活用した当時の上限額50万円から200万円へ引き上げられているとのことですので、何か想いがあるのでしたら、絶対チャレンジをしたほうが良いと思います！