1 まちだユニバーサル社会推進計画 (第3次町田市福祉のまちづくり推進計画)の考え方 1 計画策定の背景と目的 町田市では、1974年、全国に先駆けて施行した「町田市の建築物等に関する福祉環境整備要綱」や、1993年に市で独自制定した「町田市福祉のまちづくり総合推進条例」に基づき、2012年に「第1次町田市福祉のまちづくり推進計画」、2017年に「第2次町田市福祉のまちづくり推進計画」(以下、「第2次計画」という。)を策定し、福祉のまちづくりを進めてきました。 これまでの計画では、市内の建築物、道路等の施設のバリアフリーや、高齢者、障がい者などに対する心の中の見えない壁(バリア)をなくす心のバリアフリー など、ユニバーサルデザインの理念に基づく事業を推進してきました。その後、国は「ユニバーサル社会実現推進法」を制定し、全ての人が共生する社会である「ユニバーサル社会」という新たな社会像を定義し、その実現に向けた取組を地方公共団体に求めています。 町田市では、この社会情勢の変化を踏まえ、これまで先駆的に取り組んできた市民にとって住みやすい福祉のまちづくりを更に推し進めるため、新たな災害対策を加えた「ユニバーサル社会」を実現する本計画を策定します。 コラム ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の総合的かつ一体的な推進に関する法律(ユニバーサル社会実現推進法) <2018年12月施行>   目的 ユニバーサル社会*1の実現に向けた諸施策を総合的かつ一体的に推進*2すること   *1 「ユニバーサル社会」とは、障がいの有無や年齢等にかかわらず、国民一人ひとりが社会の対等な構成員として、その尊厳が重んぜられるとともに、社会のあらゆる分野における活動に参画する機会の確保を通じてその能力を十分に発揮し、相互に人格と個性を尊重しつつ支え合いながら共生する社会をいいます。 *2 「諸施策を総合的かつ一体的な推進」とは、バリアフリー法、災害対策基本法などユニバーサル社会の実現に向けた施策を総合的・一体的に推進することをいいます。 本計画に関係する法のポイント 1 地方公共団体は、その地域の特性に応じた諸施策を総合的かつ一体的に推進する責務を有する(第4条関係)。 2 地方公共団体は、諸施策を策定し、及び実施するに当たっては、障がい者、高齢者等の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない(第9条関係)。 3 地方公共団体は、ユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の策定及び実施に当たっては、次に掲げる事項に特に留意しなければならない(第8条関係)。 「障がい者、高齢者等が安全にかつ安心して生活を営むことができるようにするために必要な防災上の措置を講ずること。」 4 事業者及び国民は職域、学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野において、ユニバーサル社会の実現に寄与するように努めなければならない(第5条関係)。 5 政府は、毎年一回、政府が講じたユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の実施状況を取りまとめ、公表しなければならない(第7条関係)。 以上、コラム終わり 2 計画名の変更 まちだユニバーサル社会推進計画(第3次町田市福祉のまちづくり推進計画) 「ユニバーサル社会」の実現に向け、新たに目標を設定し事業の拡充に取り組むため、「第2次計画」から「まちだユニバーサル社会推進計画(第3次町田市福祉のまちづくり推進計画)」(以下、「ユニバ計画」という。)に計画名を変更します。 3 計画の位置付け・計画の期間 町田市基本構想・基本計画「まちだ未来づくりビジョン2040」の施策や基本方針と連動して、ユニバ計画を推進します。 また、2022年3月策定の「町田市地域ホッとプラン」が福祉の各分野の上位計画となり、その理念である「年齢や性別、障がいの有無等にかかわらず、自分の役割や活躍の機会を得られ、自分らしく暮らすことができる、そんなまちの実現を目指します」は、「ユニバーサル社会実現推進法」で示されている「ユニバーサル社会」の定義「障がいの有無や年齢等にかかわらず、(略)、相互に人格と個性を尊重しつつ支え合いながら共生する社会」と理念を共有しています。また、「町田市地域ホッとプラン」は、ユニバ計画の3つの推進分野を全て包含するため、ユニバ計画を「町田市地域ホッとプラン」の実行計画に位置付けて策定します。 図 「まちだ未来づくりビジョン2040」2022年3月発行 の表紙 図 「町田市地域ホッとプラン」2022年3月発行 の表紙 図 まちだ未来づくりビジョン2040(2022〜2039) ※障がい者が受ける制限は、機能障がいのみに起因するものでなく社会における様々な障壁と相対することによって生ずるものであり、その障壁を取り除くのは社会の責務であるとする「障がいの社会モデル」 という考え方があります。この考え方を踏まえた「障害者基本法」に基づく計画として、「町田市障がい者プラン21-26」を策定しています。(「障害者差別解消法」に規定する合理的配慮に関する内容も、同計画に記載しています。)