表紙 情報バリアフリーハンドブック 町田市 町田市福祉のまちづくり推進協議会 目次 1.ハンドブックについて(2ページ) 2.さまざまなニーズに応じた情報提供(4ページ) 3.日常でできる情報提供の工夫(10ページ) 4.広報・PR等での配慮(12ページ) 5.情報保障に関する支援紹介(18ページ) ★イラストが3点あります。 1枚目は会議風景で、参加者は5人います。正面にはパワーポイントの内容が投影され、その横には手話通訳者がおり、さらにその横には要約筆記の内容が投影されています。 2枚目は音声コードをスマホで読み取っている様子、3枚目はカウンターで筆談対応している様子です。 2ページ 1 ハンドブックについて ハンドブックの作成の目的 私たちが暮らしているまちでは、日常生活や社会生活において、情報の取得や利用、意思疎通を行うことに困難がある人がいます。 このハンドブックでは、情報を容易に得られる状態「情報バリアフリー」を目指して、情報の取得などに困難を感じている人の特性や状況、多様なニーズについて紹介しています。また、そのニーズに応じて、情報発信する人に配慮が求められる事項について紹介しています。そのほか、昨今のデジタル化の進展に伴い、パソコンやスマートフォン等のデジタルツールを活用した情報提供方法についても案内しています。 ハンドブックを通じて、さまざまな人へ情報発信する人に「情報バリアフリー」を知ってもらい、行動してもらうことを目的としています。そして、やがてすべての人が情報を得やすくなる「情報のユニバーサルデザイン」に発展できるよう、推進していきます。 *「ユニバーサルデザイン」とは 年齢、性別、国籍、個人の能力等にかかわらず、すべての人が円滑に利用できるように建物や生活環境、製品などを作り上げるという考え方です。 イラスト1:点字の本を指で読んでいる様子。 イラスト2:メモ帳に「市役所はどこですか」とメモを書いている様子。 イラスト3:補聴器を着けている女性に対して、男性がスマートフォンの画面を見せています。スマートフォンの画面には「急病人対応で止まっています」と書かれています。 その他、作成中のイラストが2点あります。 3ページ ●情報を入手するためには、いろいろな方法があります ・文字だけでは情報を得ることができず、点字等を触ることで情報を得ている人がいます。また、スマートフォンやパソコンのアクセシビリティ機能*を使って文字を読み上げるなど、音声で情報を得ている人もいます。 ・音声だけでは情報を得ることができず、手話や文字などで情報を得ている人もいます。 ・言葉の意味を理解することが苦手で、図記号や写真、色の使い分けから情報を得ている人もいます。 ・色の見分けが難しく、文字と併用していればわかる人もいます。 ・外国語を母語とするなど、漢字の読み取りが難しく、ひらがなや多言語表記だとわかる人もいます。 *アクセシビリティ機能とは、誰でもスマートフォンやパソコンが使えるように、または使いやすくなるようにサポートする機能のことをいいます。スマートフォンのアクセシビリティ機能として、文字を読み上げるものや、文字を拡大してみることができる拡大鏡の機能などがあげられます。また、パソコンでは文字を読み上げるものや、ハイコントラスト機能(背景の色と文字の色のコントラストを確保することで、一般的な画面が見えにくい人が見やすくなる機能)などがあります。 イラスト1:スマホから「午前9時に駅で待ち合わせ」と読み上げられている様子。 ●「障がい者」の「害」の字について 「障害」の考え方として、個人の心身の機能の障害が原因として、個人的な問題であるとする「医学モデル」の考え方と、「障害」は個人の心身の機能障害と社会的障壁の相互作用によって作り出されるもので、社会的障壁を取り除くのは社会の責務であるとする「社会モデル」の考え方があります。 2006年に採択された世界のルールである「障害者権利条約」では、「社会モデル」の考え方が示されており、日本でもこの条約を批准して、「障害者基本法」の改正や「障害者差別解消法」を制定しました。 町田市は2003年から、「障害者」のように「ひと」に使用する場合に、表記を「障がい者(害はひらがな)」とする運用を行ってきました。上述のとおり「障害」は社会の側にあるとする考え方に代わっていますが、従来より「害」の文字には「悪くすること」「わざわい」という否定的な意味(「広辞苑」より)があります。 このことから、「ひと」に関連して使用する場合に、「害」を使用することは人権尊重の観点から好ましくないと考え、平仮名表記としています。 ただし、国の法令や町田市以外の条例・規則及びそれに基づく制度、並びに施設の名称や団体名等の固有名詞はそのままの表記とします。 以上